辨 |
トチュウ科 Eucommiaceae(杜仲 dùzhòng 科) トチュウ属 Eucommia(杜仲 dùzhòng 屬) トチュウ
E. ulmoides(杜仲 dùzhòng)は、1科1属1種。『中国本草図録』Ⅰ/0095 |
訓 |
深江輔仁『本草和名』(ca.918)杜仲及び源順『倭名類聚抄』(ca.934)杜仲に「和名波比末由美」と。
小野蘭山『本草綱目啓蒙』(1806)31に「杜仲 詳ナラズ」、「古ヘ マサキヲ杜仲ニ充、故ニ和名鈔ニモ ハヒマユミト訓ズレドモ、真物ニ非ズ」と。 |
英名グッタペルカは マレー語から。英語読みしてガッタパーチャとも。
ただし、本来のグッタペルカは、アカテツ科 Sapotaceae(山欖科) グッタペルカノキ属 Palaquium(膠木屬)のグッタペルカノキ
P. gutta(膠木)の樹液から作る、ゴム状の物質。かつて電気絶縁体・ゴルフボールなどに用い、歯科治療では現在も充填剤として用いる。 |
説 |
長江中流域原産、ただし現在では既に野生は稀。広く中国南部で薬用に栽培。 |
誌 |
樹皮を杜仲・棉樹皮・絲棉皮・絲連皮・絲楝樹皮などと呼び、薬用にする。『中薬志Ⅲ』pp.432-433
日本では、生薬トチュウ(杜仲)は トチュウの樹皮である(第十八改正日本薬局方)。
|
また、グッタペルカを採る。
葉は茶(杜仲茶)にして飲む。 |